ピンポーン

「やっと来たわね」




は急いで自分の部屋を出て、彼らが待つ玄関へ走った。



「はーい?」



返事をしながらドアを開けると、そこには4人の少年。




「「「「あけましておめでとう」」」」
「おめでとう!待ってたんだよ、さ、入って」



彼らを促し、居間に率いれた。
彼らは物珍しそうに、家の中を見回している。



「すっげー家ッスね!!!」
「まあね」
「料理も用意してくれたんだ?」
「うん!やっぱ、お正月といったらおせちだよね!!」
「よーっし!じゃあ、俺がたーっくさん食べてやるから安心しろよ、!」
「俺たちの分も残さなきゃ許さんぜよ、ブンちゃん」
「だーいじょうぶだって!」



切原赤也、幸村精市、丸井ブン太、仁王雅治。この4人が、元旦の今日、遊びに来ている。
は居間のテーブルに御馳走を広げた。
丸井がキラキラした目でその御馳走を見ている。



「あれ?それより、他の人たちは?俺たち以外の人も呼ばれているはずだよね?」



幸村がそう発した。
が用意した箸は、彼らの分4膳よりはるかに多い、11膳だ。




「もうそろそろ来るはずだけど・・・」


ピンポーン


「フフッ、タイミングばっちりだね」




幸村が少し笑った。
は急いで玄関へ向かう。




「「「あけましておめでとうございます」」」
「おめでとう!!」
「これ、マスターから預かったものです。どうぞ」
「わぁーお餅!嬉しい、ありがとう!さ、入って入ってー」




次に登場したのは、初音ミク、鏡音リン・レンの3人だった。
さっきと同じように居間に案内し、お互いを紹介する。




「えーっと、みんな初対面だよね?こちら、初音ミクさん。とーっても有名な歌姫なんだよ!」
「よろしくお願いします。」
「で、こちらが双子の鏡音リンちゃんと、鏡音レンくん。」
「「よろしくお願いしますー」」
「俺の名前は幸村精市。立海大附属中学校男子テニス部の部長をやっています。よろしく。」
「同じくテニス部、仁王雅治じゃ」
「俺も!テニス部の丸井ブン太!!シクヨロ☆」
「立海の2年生エース!切原赤也ッス!!よろしくッス!!」

「よし、自己紹介は済んだね?」
「でも、まだ人数足りてないッスよ?」
「うん。あと3人来るはずなんだ」
「私たちも知ってる人ですか?」
「うーん、みんな知らないと思うな。初対面だと思う!」




すると、玄関のほうから何か物音がした。
そしてすぐ、バターンっという何かが倒れる大きい音。



「邪魔するぜー」
「ちょっと犬夜叉!ドア壊しちゃったじゃない!どうすんのよ、これ!!」
「さっすが俺の犬夜叉、容赦ねぇな〜」



「い、いらっしゃい;;」
「あっちゃん!ごめんね?犬夜叉がドア壊しちゃって・・・」
「あ、全然気にしないで!!あとで直しておくから、とりあえず入って?」



は犬夜叉が壊したドアをとりあえずはめて、3人を中へ招き入れた。



「あん?なんだコイツら」
「男がいっぱいいるじゃねぇか!!」
「えーっと、とりあえず自己紹介かな?」
「そうだね。この子は日暮かごめちゃん。」
「初めまして。」
「で、この人が蛇骨さん」
「そこの赤髪!かっわいいなぁ〜?」
「・・・ブン太先輩、狙われてるッスよ」
「え;;!?」
「で、この人が犬夜叉」
「おい、なんか知らねぇ奴がいっぱいいるぜ?」



はとりあえず皆をテーブルの周りに座らせた。


「じゃあ左から。幸村精市、仁王雅治、丸井ブン太、切原赤也、初音ミク、鏡音リン、鏡音レン。」
「へぇー、ブン太って言うのか。かっわいいなぁー」
「・・・・なぁ仁王、俺って狙われてる?」
「そうじゃな。多分コイツ、四天宝寺の一氏タイプぜよ」
「・・・モーホー・・・・」



蛇骨はとりあえずブン太が気に入ったようだった。
は「それじゃ」と言って、みんなで一斉に言った。


「「「「「「「「「「「いただきまーす」」」」」」」」」」」



「あっこの御雑煮おいしい!」
「さっきレンくんのマスターさんから貰ったお餅を使ったの」
「美味いのぅ」
「なんか特別なお餅っぽかったけど、なんのお餅なんだろうね?」
「とりあえずサ○ウの切り餅じゃないことだけは確かね」
「おっ、お前さんも○トウの切り餅派か?」
「うん。仁王くんもなのー?」
「俺んとこは毎年そうじゃ」


「ねぇ、この耳って本物なの―?」
「本物だよっつーか触るんじゃねぇっ!」
「リンも耳生やしたーいっ」
「そういえば、お前耳はどこにあるんだ?なんだ、そのもふもふしたやつ」
「これはねぇ、イヤーマフラーだよっ!略してイヤマフって言うんだってー」
「いやまふ?なんだそれ。こっちの時代では有名なやつなのか?」
「たぶんーっ」


「中学2年生って・・・何歳だ?」
「あ?14歳だろ、普通は」
「そっか。じゃあお前、僕と同じ歳なんだ」
「ま、背は俺の方が高いだろ」
「・・・(ムカッ)まぁでも、僕の方がカッコイイけどね?」
「(ムカッ)はぁ?お前の目、狂ってんじゃねぇの?」
「・・・」
「・・・」


「なぁなぁブン太、俺と一緒にならねぇ?」
「はぁ?何言ってんだお前。」
「お前って犬夜叉と同じくらいかっわいいからさぁ〜」
「俺はそんな趣味ねぇっての」
「でもそこがまたソソるよなぁ〜」


「ミクさんって歌姫なんだ?」
「えーっと、一応。曲は沢山出させてもらってます」
「いいな、今度聞かせてよ」
「はい。えっと・・・ネットで沢山配信していますよ」
「そうなんだ?よし、じゃあ帰ったら聞いてみるよ」
「『初音ミク オリジナル曲』で検索したら、色んな動画が出ると思います」
「フフッ、ありがとう。」




それぞれの話が盛り上がり、みんなのお腹も満腹になったらしいので、が立ち上がった。



「よしっ、じゃあ外でも出る?」
「おっ、いいッスね・・・ちょうど倒したい奴、出来たんスよ」
「僕も。一回痛い目見てもらわないと・・・」


赤也とレンは、お互いを睨みあい火花を散らしていた。
みんなそれぞれ、犬夜叉が壊したドアから出ていき外へ出かけた。
はひとり家に残り、みんなが食べ散らした食事を片づける作業に入った。



「ふぅ・・・さて、はじめますか」


袖をまくり、息を吐く。



「みんな楽しそうでよかった!」
【そうね。一周年のいい記念になったわ】
「うわっ、居たんですか?女王蜂さん。」
【女王蜂、じゃないわ。蜂蜜女王よ。】
「・・・なんかかわいいですね」
【名前がないの。そう言うしかないでしょう?】



は皿洗いを始め、隣で飛んでいる蜂蜜女王に話しかける。




「大したことはしてないんだけど、みんな仲良くなれたみたい」
【・・・まぁいがみ合ってる人たちもいるけどね?】
「へへっ、それもまた仲いい証拠ですよ」
【そうね。・・・・・・・・・あいつらには本当に感謝してるけど、あんたにも感謝してるのよ?】
「え?私ですか?」
【ええ。あなたがいないと、ここは成り立たないじゃない。】
「まぁ・・・そう、ですけど。でも作ってるのはあなたですよ?」
【見てくれてるのはあなたよ。】
「・・・」
【あなたが、一回でも私たちを見てくれる。例え私たちのことを好きじゃなくても、見てくれるだけで私たちは充分。】
「・・・私はみんなのこと、好きですよ?」
【ええ。・・・私たちは、少しでもいいから、見てくれる人があなたのような人になってもらいたい。私たちのこと好きになってもらいたい】
「そうですか。じゃあ、もっともっと頑張らないとですね!」
【そうなの。まだ1年経っただけだし、これからも頑張り続けるわよ!!】
「はいっ!期待してます!!」



は笑って、最後の皿を片づけた。
窓を通して外を見る。

レンと赤也は雪合戦で戦っている。それを笑って見守るのは幸村、心配そうに見るのがミク。
仁王とかごめは雪だるまを作っているようだが、仁王はもうすでに飽きているようだった。
あぐらをかいて座っている犬夜叉の耳をリンがつまんで遊び、蛇骨は嫌がるブン太にムリヤリ抱きついていた。
彼らは、とても楽しそうに見えた。



【これからもよろしくね、みんな】



女王がそう囁いて、フッと消えた。


はドアから外に出て、みんなに加わって遊び始めた。





















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